2012年6月5日火曜日

『江戸の大疑問』読了

これまた古いです。
1992年10月発行なんて書いてあります。
20年前ですね…平成4年。
ということは、大学を出て働き始めて4年経った頃ってことだな(自分は平成元年採用だったのです)。
何を思ってこの本を買ったかはもう覚えていないけれど、たぶん岡本綺堂の「半七捕物帳」を読むための副読本みたいな感じで買ったのでしょう。

中身は、将軍・大奥から町民にいたるまで、江戸の人々の生活についてトピック的にあれこれ取り上げて、短い章にまとめたものになっています。
読んでて「へぇぇ…」と思ったのが、
“大名と庶民とでは、ほとんど異人種!?”
という章。



ヨーロッパの貴族は農民とは体格が全然違っていて、身体が大きくがっしりしていた…というのは以前から知っていましたが、日本の大名と庶民にも違いがあったとは初耳でした。
体格については簡単にしか触れられていませんが、江戸庶民は現代人より四肢が短く太く頑丈、大名はそこまで短くはないが現代人よりは小さく、華奢な骨格とのことです。
ヨーロッパと逆ですね(ヨーロッパの場合は農民に比べて栄養状態が良かったので身体が大きくなったという話だったと思う…日本の大名は将軍を筆頭にあまり食べないし、身体を使う仕事をしていたわけでもないのでそのせいでしょう)。

一方顔の形については、具体的な数値データまで挙げられています。
江戸庶民は現代人より顔の横幅(左右の頬骨の距離)が大きく、縦の長さ(顎から鼻の付け根の距離)が短い…つまり丸顔。
逆に大名は、幅が狭くて縦が長い面長なのでした。
鼻の大きさも、庶民は幅広で大名は長くほっそり。
歯並びは庶民は反っ歯が多く、大名には少ない。
顎の大きさも、庶民は大きく大名は小さい。



顎の大きさといえば、戦後、日本人の顎が急速に小型化しているという話があります。
高度に調理された柔らかい物を多く食べるようになったため、顎がそれ程発達しなくなったとか。
硬いものを噛む必要がないので、顎を動かす筋肉(頭のてっぺんから顔の左右を通り顎に続いている)も力が弱くていい…頭蓋骨がギュウギュウ上下に潰されることがないので、顔が面長になるとか。
顎が小さくなると、第三大臼歯(いわゆる親知らず)が生えるスペースが確保できなくなるので、親知らずが生えない人の割合が増えるとか。
他の歯についても、狭い範囲にギチギチと同じ本数の歯を詰め込むわけだから到底きれいに並びません…歯並びの悪い人も増えているとか。



江戸時代の大名は、昭和を通り越して平成の若者の顔に瓜二つなのかもしれない。

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